筋肉の鍛え方part1:基本の考え方

本日は、筋肉の鍛え方について考えていきたいと思います。

前回は、筋肉とは付いている場所と付いている場所を近づける作用があることに加え、
コンセントリック収縮、アイソメトリック収縮、エキセントリック収縮について説明致しました。

専門用語は難しく見えやすいですが、その都度わかりやすく説明していきますので心配なさらないでください。

それでは筋肉の鍛え方について説明していきます。

筋肉の鍛え方とは、ずばり、筋肉を動かすということです。

「何を当たり前のことを…」と思われるかも知れませんが、極論はこうなります。

しかし、いくつか条件があります。

  • できるだけ大きく動かすこと(場合によっては狭くする場合もあります)
  • 負荷を増やしていくこと
  • 目的をはっきりさせ、それにあったトレーニングを行うこと
  • 怪我のリスクが少ない、理にかなったフォームでトレーニングを行うこと

これらの条件に則って、筋肉を動かすと、筋肉を効率よく鍛えることができます。

これらの条件を考える上で、必要な筋肉の根理があります。

筋肉は、与えられた刺激によって変化する。

これは筋肉に限った話ではありませんが、非常に筋肉を考える上で重要な考え方となってきます。

上に示した条件は全てこの根理で説明することができます。

より広い範囲で動かせば、より広い範囲で使える筋肉に、
より重い重量で行えば、より重い物を持ち上げられる筋肉に、
より長時間行えば、より持久力のある筋肉に育ちます。

いわゆる“慣れ”ということもできます。

ここから条件に関する解説をしていきます。

一つ目の条件である
できるだけ大きく動かすこと
は、広い範囲でパワーを出せるようにするための条件です。

たまに、とても狭い範囲で非常に重たい重量を使用してトレーニングされている方がいらっしゃいます。

そのようなトレーニングは、前述の根理に沿うと、その狭い範囲でのみ強い力を出せる筋肉を育てます。

そのような動作のある競技をされている場合はよいのですが、

多くの方は日常生活で使える筋肉を作りたいのではないでしょうか。
(使える筋肉、使えない筋肉に対する考え方は後日、記事にしようと考えています。)

とても狭い範囲で大きな力を出せたとしても、

その範囲をはみ出せば、力は出ず、動きも下手になり、怪我のリスクが増えます。

普通の階段はパワフルに上がれても、少し高い段差になった瞬間、

力が出ず、無理矢理動かして、

膝や股関節、腰を痛めたとなるとせっかくのトレーニングも虚しくなりますよね。

二つ目の条件は
『負荷を増やしていくこと』
でした。

ジムでトレーニングをされている方の中には、

何年も同じ重量で、同じ回数、同じ動きをされている方がたくさんいらっしゃいます。

身体能力を維持するのが目的の場合はよいですが、

多くの方はより強く、より動きやすくなりたいと思っていらっしゃるのではないでしょうか。

でしたら、重りや、回数はどんどん増やしていかないといけません。

筋肉の根理でも考えられるように、より強い負荷を与えることで、より強い負荷に耐えられる身体になります。

ゲームをする方なら分かると思いますが、

はじめの町周辺に出てくるモンスターをいくら倒しても、レベルアップは進みませんよね。

どんどん先に進んで、強いモンスターを倒し、経験値を獲得して、レベルアップしていくのと同じです。

三つ目は
『目的をはっきりさせ、それにあったトレーニングを行うこと』
という条件でした。

また後日記事に致しますが、この点が
「筋トレして、つけた筋肉は使えない筋肉だ。」
と言われてしまう原因だと考えています。


筋肉や身体は、与えられた刺激によって変化します。


10キロを毎日走っていれば、10キロを効率よく走れる身体になります。
重たいバーベルを1発挙げるトレーニングをしていれば、ものすごい力を瞬発的に出すことができる身体になります。
タックルの練習をしていれば、衝撃を受けてもびくともしない身体になります。

逆に

10キロ走っていても、この前より重い物を挙げられるようにはなりませんし、
重たいバーベルを1回上げる練習をしていても、身軽に歩けるようになる可能性は低いです。
タックルの練習をしていても、ボールを投げることはうまくなりません。


自分がどうしてトレーニングをするのか、

身体作りをしたいのか、
重たいバーベルを持ち上げたいのか、
日常生活を楽に暮らしたいのか、
どのスポーツのどの場面で活躍したいのか、

などを明確にすることでやるべきトレーニングは変化します。

他人ではなく、自分にとっての使える筋肉とは何かを模索していく必要があります。

最後の条件は
『怪我のリスクが少ない、理にかなったフォームでトレーニングを行うこと』
でした。

トレーニングで一番大切なことは、継続することです。

条件の1・2・3を守っても、継続できなければ、筋肉を鍛えることはできません。

トレーニングで無理をした結果、怪我をした。
トレーニングで誤った動き方を習得した結果、怪我をしやすい身体の使い方になった。

このようなことになってしまえば、本末転倒です。

幸い、危険なトレーニング方法や種目は、ネットにも多く書いてありますので、参考にしてみてください。

私も将来記事にしてみようと思います。

いかがだったでしょうか。


まとめると、筋肉を鍛える上で、『筋肉は、与えられた刺激によって変化する』ことは非常に重要な根理であり、

筋肉を鍛えるには、上に示した条件にそって、筋肉を動かすことが必要であるというお話でした。




今回はかなり抽象的な話になってしまいましたので、

次回は

どのような種目を選んだら良いのか、
マシン?それともバーベル・ダンベルなどのフリーウエイト?
さらには、どんなことに意識したらよいのか

という点に関して、お話しできればと考えています。

また後日、ケアの方法や、使える筋肉・使えない筋肉の話もしていこうとおもいます。

最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。

次回もお楽しみに!

よかったらシェアしてね!

この記事を書いた人

国公立大医学生×パーソナルトレーナー
運動指導に強い整形Dr.を目指しながら日々勉強中。

目次
閉じる