みなさんは「筋肉って何?」と聞かれて、なんと答えますか?
様々な解答があると思いますが、私は
2つ以上の骨に付着し、1つ以上の関節をまたぎ、
骨と骨の距離を縮めたり、固定化させたりすることで、
関節を可動、安定化させるもの
と答えます。
簡単に言うと、『骨と骨をつないで、その距離を縮めることで、関節を動かすもの』ということができます。
したがって、筋肉が、どことどこについているのかを知っているだけで、その筋肉の働きを知ることができます。
筋肉を鍛えたければ、その2点が近づいて離れるようなトレーニングをします。
姿勢を改善したければ、短くなっている筋肉はどれか、長くなっている筋肉はどれか、原因となっている筋肉を予想し、
短く、硬くなっている場合は、ほぐして伸張できるように鍛えますし、
長く、伸びきっている場合は、ほぐして収縮できるように鍛えます。
例えば有名な大胸筋を例にとって考えてみます。
大胸筋(胸骨部)は胸骨および第2~4肋軟骨から始まり、上腕骨の結節間溝の外側唇に終わります。
簡単に言うと、胸の真ん中の硬い骨から腕の骨に付着しています。
先程、私は筋肉とは、『骨と骨をつないで、その距離を縮めることで、関節を動かすもの』と言いました。
今回の例に当てはめると、
大胸筋とは、『胸の真ん中の硬い骨から腕の骨に付着し、その距離を縮めることで、肩関節を動かすもの』と言えます。
では、どのように肩関節を動かすのでしょうか。
この2点をつなぐ筋肉が短くなるところをイメージしてみてください。
1.腕を90°横に開いた状態からの閉じる動作(『肩関節の水平内転』)
2.脇を締める動作(『肩関節の内転』)
3.腕を内にひねる動作(『肩関節の内旋』)
といった、大胸筋の作用、働きを考えることができます。
下の図では、2番目の脇を締める動作、すなわち『肩関節の内転』を表しています。
このように、大胸筋が収縮することで、脇が閉じられます。
これが大胸筋の働きです。
大胸筋を一例に、筋肉とは何か、イメージがつきましたでしょうか。
最後までご覧になってくださった方ありがとうございます!
次回は、大胸筋の例を用いて、筋肉の鍛え方、姿勢との関わりに加え、負荷の方向などに言及した細かな筋肉の働きについて紹介していきますので、お楽しみに!